日本マクドナルドHDの営業利益と既存店売上高【拡大】
“守り”と“攻め”
コンビニ大手を中心に小売業が総菜や弁当を増やし、外食との競合は拡大するばかり。しかも、流通大手は震災後、プライベートブランド(PB=自主企画)の総菜や弁当を強化。大量販売できる強みから、チルド商品から冷凍食品まで品数は日を追うごとに増えている。
調査会社の富士経済によると12年の外食市場は10年比3.8%減の24兆5986億円に縮小する一方で、中食市場は2.7%増の6兆706億円に拡大すると予測。なかでもコンビニのチルド弁当や空揚げ、量販店の弁当などが大きく伸びている。
外食から中食への移行が進み、マックの減速もその余波を受けているとみられる。
こうした環境を打破するために原田CEOが打ち出したのが、不採算店舗の大量閉店という“守り”と、宅配サービスの本格展開という“攻め”だ。
不採算店舗は10年に400店超を一斉閉店したのに続き、来年も110店の閉店を決めた。それでも月商1000万円を下回るなどの閉店“予備軍”はまだ全店舗の約3分の1にあたる約1200店もある。