バランスボールには、ころがらない対策が施されている=京都市山科区【拡大】
【わが社のオキテ】
なんとも奇抜な試みをする会社があるものである。美容室向け頭髪化粧品メーカーの中野製薬は、オフィスにあるすべてのいすをバランスボールに取り換えた。仕事をしながらエクササイズもして、社員の健康を増進するのがねらいで、中野耕太郎社長(52)の発案で今春、導入した。以降、「中性脂肪値が半減した」「体が引き締まった」と社員の評価は上々。居眠りしたらころがってしまうのではないか…なんて心配しながら、一見“宇宙空間”のようなオフィスをのぞいた。
腰痛に苦しんだ中野社長が試しに使ってみると…
忙しそうに電話を取る女性社員、真剣な表情でパソコンに向かう男性社員…。どこにでもある会社の風景だが、社員の後ろに回ると驚きの光景に一転する。
社員が座っているのが、いすではなくて、直径70センチ前後の丸いバランスボールなのだ。それで平然と仕事をしている姿が、なんとも奇妙なのである。
きっかけは腰痛に苦しんでいた中野社長が、通っていたフィットネスクラブでバランスボールを勧められこと。試しに会社で秘書らと使ってみたところ、みごとに腰痛が解消された。