失敗に学ぶトヨタ75年の歴史 ヒットにつながる情熱のものづくり (4/4ページ)

2012.11.24 10:15

4代目クラウン。「クジラ」の愛称も付いたが、先進的なデザインから販売は伸び悩んだ=愛知県長久手市(内山智彦撮影)

4代目クラウン。「クジラ」の愛称も付いたが、先進的なデザインから販売は伸び悩んだ=愛知県長久手市(内山智彦撮影)【拡大】

 9回失敗しても…

 「日本人の頭と腕で、日本に自動車工業をつくるのだ」。トヨタ設立にあたり創業者、豊田喜一郎は宣言した。戦後、トヨタの情熱は国内のライバル企業が欧州メーカーとの提携で活路を求めたことに対し、自主開発にこだわった点にうかがえる。

 失敗を失敗で終わらせない-。これも、ものづくりへの情熱からだろう。カローラに大衆車の役割をバトンタッチしたパブリカ。その後「パブリカスターレット」「スターレット」へと進化を遂げ、そして世界的にヒットした小型車「ヴィッツ」に変身した。

 12月末には14代目クラウンが登場する。今回は、保守性を打ち破る大胆なクルマを目指すという。

 喜一郎の長男でもある章一郎氏はいう。「1回の成功には、9回は失敗しなくちゃ。僕は失敗の連続だからね」。(内山智彦)


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