三菱自、SUVにも低燃費化技術 「エコカー全包囲網」で独自路線 (1/3ページ)

2012.12.3 07:35

 三菱自動車が7年ぶりに全面改良して10月25日に発売したスポーツ用多目的車(SUV)「アウトランダー」。エンジン刷新や車体の軽量化に加え、独自の低燃費化技術「エコサポート」を取り入れたことでガソリン1キロ当たりの燃費を四輪駆動で14.4キロ、二輪駆動で15.2キロと7人乗りSUVクラストップの燃費性能を実現した。車体やエンジンが大きく、低燃費化は困難とされていたSUVで環境対応を強化し、新たな需要を掘り起こす。

 「新MIVEC」搭載

 「エコサポート」のテーマは、「自分でエコする賢いエンジン」(開発責任者の岡本金典執行役員)。その中枢を担うのが、走りと環境性能を両立させた可変バルブタイミング機構「新MIVEC(マイベック)」を搭載したエンジンだ。

 アウトランダーで採用した2000ccと2400ccの2タイプのエンジンは、1本のカム軸で吸気弁と排気弁を駆動させるSOHC(シングル・オーバーヘッド・カムシャフト)だ。吸気弁と排気弁で別々のカム軸を備えるDOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)に比べて、部品数が少ないので小型軽量化できる。その一方で、出力や回転効率が悪くなるという弱点を抱える。

走り性能を損なうことなく燃費向上

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