現状では証拠金が取引額の3割以上と決められており、1回使えば3営業日は再利用できない。例えば、1000万円の信用取引をする場合、300万円の証拠金を用意する必要があり、1日に何回も取引したい場合はその都度、証拠金を用意しなければならなかった。
今回、金融庁や東京証券取引所などはこの規制を改め、同じ担保で1日に何度も使えるようにし、取引の活性化を狙っている。取引回数が増えれば、それだけ証券会社も潤う。
個人投資家による取引は減少傾向とはいえ、株式売買代金のおよそ2割を占め、このうち信用取引は6割に達する。規制緩和の効果は大きいとみられ、楽天証券の楠雄治社長は「(信用取引の)売買代金は1~2割は増える」と予測する。
規制緩和に伴い、ネット証券各社は手数料や金利の引き下げに動いた。楽天証券は11月初旬、信用取引の残高に応じて手数料を割り引くサービスを12月から導入すると発表。手数料は最大で2割も下げた。すると、最大手のSBI証券も最大2割の引き下げを打ち出し、楽天より早い11月30日に適用を始めた。カブドットコム証券やGMOクリック証券、岡三オンライン証券なども引き下げに動いている。