薄型テレビの国内生産額【拡大】
パナソニックは中間決算発表に合わせ、薄型テレビの今年度の販売計画を当初の1250万台から前年度比33%減の900万台に大きく下方修正。ソニーも「収益を重視する」(加藤優・最高財務責任者)として計画の1550万台を同26%減の1450万台に引き下げた。経営不振が著しいシャープは8月に、当初計画の1000万台から同35%減の800万台に見直している。
3社が事業縮小に踏み切ったのは、地上デジタル放送への完全移行や家電エコポイント制度でもたらされた特需の反動で、国内の需要が予想以上に落ち込んだためだ。サムスン電子など韓国勢の台頭で海外でのシェアを奪われた影響も大きい。
薄型テレビはパネルなど必要な部材さえ集めれば、一定水準の品質を持つ製品に仕上げられる「コモディティ(汎用(はんよう)品)化」が進み、差別化が難しくなった。その分だけ価格下落に拍車がかかり、家電各社は利益確保が難しくなっている。
経営環境の悪化は今後も改善される見込みはなく、円高や電気料金の値上げも重なり、「国内生産を取り巻く状況は厳しい」(ソニーの中鉢良治副会長)。テレビ事業への依存度が高かった3社はリストラを加速せざるを得ない。