浜岡原発の防潮堤工事を視察する経団連の米倉弘昌会長(左端)=平成24年10月、静岡県御前崎市(内山智彦撮影)【拡大】
東京電力福島第1原発事故を受け、津波対策工事は23年秋に本格着工し、防潮堤建設や原子炉冷却用の海水取水ポンプの増設、非常用電源の増設などが柱。防潮堤は総延長約1・6キロの巨大な構造物で、当初は高さ18メートルを予定していた。
ただ、南海トラフの巨大地震で想定される周辺の津波高を最大19メートルとした内閣府の推計が発表されたことから、24年12月には「対策をより徹底し、安全性を高める」と、さらに4メートルかさ上げして22メートルにすることも決めた。
津波対策の総事業費見込みは1400億円、防潮堤の4メートルのかさ上げで、さらに数十億円を追加。東京スカイツリーと関連商業施設の建設費に匹敵する事業費を投入する巨大プロジェクトとなる。
中部電によると、7月に発表した工期延長は、新たな対策の追加でなく、工事手順の見直しが理由。非常用発電機の高台設置や複数のケーブル敷設を検討するなかで、作業が煩雑となり、時期をずらす必要があると判断したという。最大の狙いは、あくまで「工事を確実にやり切るため」としている。