国内の粗鋼生産量【拡大】
当面続く供給過多
13年度の粗鋼生産について、日本鉄鋼連盟は「12年度水準を若干下回る」と停滞を見込む。国内で復興需要の顕在化や消費税増税前の住宅の駆け込み購入、企業の設備投資の回復で建築・土木分野向けの需要拡大が期待できるものの、得意とする高級鋼材は造船や自動車向けが低迷する公算が大きい。一方で、中国や韓国は粗鋼生産の増強を維持する構えのため、鉄鋼連盟の会長を務める新日鉄住金の友野宏社長は「当面は供給過多の状況が続く」と指摘する。
世界の鉄鋼需要は新興国の経済成長で02~07年に年平均8%程度の伸びをみせたものの、12年以降は新興国の成長鈍化で年3%増程度にとどまるとみられている。それでも内需に依存できない中では、海外需要を開拓するしか収益確保の道はない。
JFEスチールは、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域の需要を狙い、ベトナムで一貫製鉄所の建設を検討している。13年3月までをめどに進出の可否を決める方針だ。さらにインド事業の強化も計画している。