【ビジネスアイコラム】
米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「アイフォーン」用の地図アプリが出来損ないのまま放置されて3カ月が過ぎた。人の移動や位置確認に必要な地図情報は何よりも正確なデータと画像が欠かせないが、いまアイフォーン向け基本ソフト(OS)で提供されている地図アプリは、必要な情報が欠如しているうえ、数多くの誤情報が表示される。豪州ではその地図アプリの不正確な情報が原因でドライバーが遭難したケースもあったという。
アイフォーンという世界的な人気スマホは、スティーブ・ジョブズ前アップルCEOのものづくりへの執念が生んだ傑作だ。奇しくもジョブズ氏を失って最初のフルモデルチェンジで露呈した失態。ソフトウエアに不具合はつきものだが、失望したのはその後の対応だ。
クックCEOは異例の謝罪と競合製品の利用を推奨したが、OSと一体で提供される地図アプリは抜本的な改善も施されずいまも流通している。世界最強のブランド力を誇るアップルだが、ものづくりの責任を軽視するかのような姿勢には首を傾げたくなる。