LCC誘致に本腰を入れる中部国際空港=愛知県常滑市(内山智彦撮影)【拡大】
2月で開港8年を迎える中部国際空港が、格安航空会社(LCC)誘致合戦に本格参戦する。
LCC専用ターミナル建設の検討に着手し、先行して同ターミナルを設置した関西国際空港を追撃。また、期間限定の小型ジェット機着陸料8割引も継続させる方向など、旅客数回復へなりふり構わず施策を打ち出す。LCCの地方路線拡充が続くなか、空港間競争は激しさを増しそうだ。
関空を徹底研究
年末から年明けにかけ、中部空港はLCCの新規就航ラッシュにわいた。全日本空輸系のLCC「エアアジア・ジャパン」と、日本航空系の「ジェットスター・ジャパン」がともに3月の就航を決定。特にエアアジアは、中部を成田に次ぐ拠点に位置付け、中部を重視する姿勢を示した。
中部空港がLCCの就航拡大に力を入れるのは、成田空港、関西国際空港に対する防衛策の一つだ。中部空港の川上博社長は「LCC乗り入れによる関空、成田空港への利用者流出の動きを食い止めたい」と話す。