原発新安全基準に電力会社困惑 理想と現実…ギャップに悩む関電 (1/4ページ)

2013.2.17 07:36

新基準骨子案の対策

新基準骨子案の対策【拡大】

 原子力規制委員会がまとめた、原子力発電所の過酷事故に対する新安全基準の骨子案に対し、電力会社の困惑が広がっている。基準の要件となる新たな設備は、詳細が固まっていないものがあるほか、用地や原発の規模など実態に即していないものも少なくないためだ。新基準の内容いかんで、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再停止が取り沙汰される関西電力も対応に苦慮している。

 用地はどこに

 「新しい建屋を複数作ることになれば、敷地を広げなければならない」

 関電広報グループの駒井秀行氏は、こういって頭を抱える。新基準案に従えば「フィルター付きベント」▽「緊急時対策所」▽「特定安全施設(第2制御室)」▽「常設の非常用ディーゼル発電機」の4設備を収める新たな建屋が必要になる。だが、現行の敷地だけでは事実上困難なのだ。

 関電が保有する大飯(4基)や美浜(3基)、高浜(4基)の各発電所は、いずれも半島の先端部分に立地している。新たな建屋の建設には、山の斜面を削るか、海岸線を埋め立てるなど大規模な土木工事を伴う用地の確保が不可欠だ。

新基準骨子案のあやふやさを象徴する施設が「第2制御室」だ

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