通話中に液晶ディスプレー全体を振動させるスマートフォン(京セラ提供)【拡大】
通話中に液晶ディスプレーが振動?!
京セラは、今春にも米国で騒音の激しい場所でも聞こえやすくする新技術を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)の新製品を発売する。通話中に液晶ディスプレー全体を振動させて音を効果的に伝える仕組み。日本では昨年発売したが、市場の評価も高く、米国への投入を決めた。米国でスマホの需要が急拡大する一方、製品のコモディティー(汎用品)化が課題となっており、技術の差別化で収益拡大を狙う。
新技術は、液晶ディスプレー全体に肉眼では確認できないほどの細かな振動を発生。これにより、ディスプレーのどの部分に耳をつけても、耳の奥(内耳)などに通話音が伝わり、雑音を気にすることなく、きれいに聞こえる。
音声の電気信号などを流すと、振動する仕組みのセラミックを独自開発し、液晶画面の周囲に搭載することで実用化に成功した。
従来のスマホは、通話中に受話スピーカーから音が出るが、音の発信箇所が狭いため、周囲の騒音が大きな場所では聞こえくくなる難点があった。