液体は、牛脂とヤシ油に、水と水酸化ナトリウムを加えたもので、「これが、石鹸のもとになるニートソープといわれるものです」と川上喜美夫・副工場長(50)。どうやら、今の牛乳石鹸には牛乳そのものは入っていないようだ、念のため。
石鹸の作り方は、大きく分けて2通りある。短時間で均一な石鹸を大量生産できる「中和法」と、同工場のような「釜だき製法」だ。
中和法だったら約30分で出来る工程を、ここでは熟練した職人たちが5~7日間かけて釜の中を見ながら作り上げる。「肌に優しい石鹸を作るためには、手間暇を惜しまない」という心意気が感じられる。
ニートソープの状態にしたあと、石鹸の形にしていく工程が続く。最後は、棒状になった石鹸が製造ライン上を流しそうめんのように移動し、適当な長さに切り揃えられていく。
機械で型打ちして牛のマークを入れたら牛乳石鹸の完成。できたての石鹸は、普通の石鹸よりも柔らかい感じがして、まるで「赤ちゃん」のように思えた。