主要国の賃金上昇率【拡大】
不振が続く家電メーカーの労組も今春闘では厳しい交渉を迫られている。
シャープは希望退職を募集し、昨年12月に2960人が退社。パイオニアも6月末までに国内で約800人の人員削減に踏み切る。電機メーカーの労組でつくる電機連合は、今春闘の統一要求基準について、年間の一時金を4カ月以上としているが、両社労組は「とても賃上げを要求できる状況にはない」(シャープ労組幹部)と統一交渉からの離脱を決めた。
日本の賃金が上がらない背景には非正規社員の増加もある。24年平均の非正規社員は1813万人。全体の35・2%と過去最高となったが、平均年収は200万円強だ。連合の古賀伸明会長はこうした現状を「異常」と指摘。今春闘では「パートなど非正規社員も含めた給与総額の1%増」を目標に掲げている。
ただ、経団連は「ベアを実施する余地はなく、定期昇給の実施が主な論点になる」と、賃上げどころか定昇凍結もあり得るとの立場だ。明確に業績が回復していない企業では「グローバルに戦う中で、雇用とどう両立させるかを考えなくてはいけない」(日立製作所の御手洗尚樹常務)と強調、厳しい交渉姿勢を変えていない。