大きな文字やアイコンが特徴の富士通の「らくらくスマホ」の操作画面【拡大】
富士通によると、欧州の携帯電話ユーザーのうち高齢者は1億7000万人にのぼる。スマホへの乗り換えが今後進むとみられ、らくらくスマホは欧州などで支持を広げられると同社はみている。
販売量こだわらず
もっとも、スマホの世界市場で日本勢は大きく後れを取る。シャープは2011年にフランステレコムと提携したものの、販売している1モデルを今も新機種に切り替えていない。中国や東南アジアの一部での販売も少量にとどまる。
パナソニックも欧州でのスマホ販売の撤退を表明。ソニーが自社開発の最新機種「エクスペリア」シリーズで気を吐くが、販売量や技術で中国メーカーに追い上げられ、米調査会社IDCによると、2012年10~12月のスマホのメーカー別世界シェアで上位5社に食い込めなかった。
ただ、らくらくスマホで富士通は販売数量だけを追わない。「端末を売るだけのやり方はやめ、スマホに換えることの意義も提案する」(大谷氏)。