軽自動車の販売シェア3割の奪還を目指すスズキが、背高ワゴンと燃費に特化したセダンという弱点分野に新型車を投入、反撃に動いた。
この分野での商品戦略の甘さが、長年守ってきたシェア3割を昨年割り込む事態へ導いたとの反省があるからだ。ライバルのダイハツ工業に対する追撃態勢を整えるが、背後からは「N BOX」などヒットを飛ばし、2強の牙城を崩しにかかるホンダが迫る。混戦の軽市場を制するには、弱点分野の克服は待ったなしだ。
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「昨年のシェアが30%を切った。年度では30%を超える見通しだが、今年は年度でも暦年でも30%を確保したい」
スズキの鈴木修会長兼社長は、新型軽自動車「スペーシア」の発表会見で、19年ぶりに3割を下回ったシェア挽回に並々ならぬ意欲をみせた。田村実副社長は、鈴木会長の発言の真意を「顧客数も着実に増えている。シェア回復は単に意地の部分」と解説するが、今回のスペーシアにシェア挽回の一役を担わせることは明白だ。