フィルムの主原料であるコラーゲン研究の蓄積によって開発された人工タンパク質「RCP」を培養する研究員=神奈川県開成町の富士フイルム先進研究所【拡大】
コラーゲン研究
RCP開発には、フィルムの主原料でもあるコラーゲンを長年研究してきた蓄積や、独自の素材加工技術が使われている。同社医薬品事業部長の石川隆利取締役は「承認が取れれば、平成27年ごろには米国などで投入したい。30年ごろから市場は大きく伸びる」と潜在力に期待する。
同社は、中核事業だったカラーフィルムの世界総需要が、12年を境に毎年2~3割落ち込む「デジタル化の波」に直面した。写真で培った技術力を使った新規事業の育成は、「第二の創業」への挑戦でもあった。コラーゲンや、プリント写真が色あせないように酸化を防ぐ抗酸化技術を応用した高級化粧品も、その一つだ。
「健康で長生きできる社会の実現への貢献だけでなく、新たな富と雇用も生み出す」。安倍晋三首相は国会の所信表明演説で、iPS細胞を使った再生医療の実用化に向けた取り組みを挙げ、成長戦略の重要性を説いた。