フィルムの主原料であるコラーゲン研究の蓄積によって開発された人工タンパク質「RCP」を培養する研究員=神奈川県開成町の富士フイルム先進研究所【拡大】
異彩放つ企業に
バブル経済崩壊後の「失われた20年」は日本経済を閉塞(へいそく)感で覆い、企業が成長に向け、新事業分野に挑戦する意欲を奪ってしまったかのようだ。
米電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)が今年3月に公表したアンケート結果が、衝撃的な数字を示している。
革新的な商品や新たな価値を生み出す力、つまりイノベーションについて、「経営上大変重要な戦略的優先課題」と答えた日本の経営者は29%。これに対し、中国は55%、ドイツは50%、米国は36%と意識の差は明確だ。
さらに、イノベーション活動に予算を配分する重要性に関しても、世界平均の54%に対し、日本は26%にとどまった。
結果を分析した一橋大の米倉誠一郎教授は「日本企業はイノベーションを誰かが偶然見つけると思っている。技術力だけに頼らず、予算配分や他社との連携で、イノベーションをはぐくむ仕組みを構築することが必要だ」と指摘する。