開発のポイントとなったのは、両画面を結節するヒンジ(ちょうつがい)と、画面の強度、本体の薄さの3点だ。
ヒンジは、従来型の二つ折り携帯では直径9ミリ以上が主流だったが、NECカシオによる技術改良で、強度を維持しつつ5ミリまで小型化することに成功。ヒンジの小型化で、両画面を並べた場合の接続部分は狭くなり、画面間の「断絶」を小さくできた。
画面には米コーニング社の特殊強化ガラス「ゴリラガラス」を採用。さらに画面周囲のプラスチック部分を画面より0・1ミリ厚くすることで、スマホを机や床に置いても画面が直接触れないよう配慮した。
「画面が2倍だからといって、厚さも2倍では誰も持ち歩かない」(山崎氏)ため、内蔵する半導体の位置などを工夫し、本体の厚さは12ミリと現在主流の8~10ミリと遜色のない範囲に抑えた。
検索、メール、地図、文字入力、音楽再生、動画鑑賞、ゲーム、各種決済…。2画面を使って同時進行できる「タスク」の組み合わせはさまざまだ。それだけにドコモは「ITに関心の高いビジネスマン層の興味を引きそうだ」(同)と期待している。