円安に伴う本体や部材の輸入コスト増を受け、パソコン各社が値上げの動きを見せている。
急激な円安で採算が悪化しており、NECや東芝、富士通などが夏モデルから値上げや機種の絞り込みを実施する。タブレット端末などの台頭に押され市場が伸び悩むなか、苦渋の値上げとなりそうだ。
国内最大手のNECパーソナルコンピュータは16日から順次発売した夏モデルの個人向けパソコンの想定価格を昨年秋冬モデルに比べ5000~1万円引き上げる。
実際の店頭価格は量販店などが決めるが、値上げの要因は搭載する中央演算処理装置(CPU)を最新にするなどの性能向上のほか、「ドル建てで買う部材の調達費の急激な増加」(同社)が大きい。
国内パソコン各社は、生産拠点を国内から海外に移しており、国内生産機種も部品や部材の多くを輸入に頼っている。