ウガンダの子供たちに、簡易手洗い設備でせっけんを使用した手洗いを教える更谷社長=今年2月(同社提供)【拡大】
だが、同社は社会貢献だけではなく、低所得者層向けに低価格の商品を販売する「BOPビジネス」も視野に入れる。
プロジェクトを担当する代島裕世(だいしま・ひろつぐ)マーケティング本部長は、現地を訪れるなかで有望なビジネスの芽を見つけた。
ウガンダの病院や保健所にはアルコール手指消毒剤がないにもかかわらず、街ではアルコール度数が40度もある蒸留酒が売られていた。
代島さんは「アルコールを40度に蒸留する技術があれば、消毒用アルコールの70~80度なんてすぐにできる」と説明する。
昨年1月からは、国際協力機構(JICA)の援助を得て、貧困層が利用する2つの公立病院で手指消毒剤を無償配布。妊産婦の出産前後の感染症である産褥(さんじょく)熱を未然に防ぐなどの成果も出てきた。
同社は、インドの砂糖製造企業と協業し、7月からサトウキビを原料としたアルコール手指消毒剤を現地生産する予定だ。
「人間と自然との共生」にこだわった同社のものづくりは今、苦難を乗り越えて新ビジネスをも生み出そうとしている。(石川有紀)
◇会社データ◇
本社=大阪市東住吉区湯里2-2-8
創業=昭和27年
事業内容=家庭用・業務用洗剤、消毒剤、うがい薬、健康食品などの製造販売
資本金=4500万円
売上高=236億円(平成24年10月期)
従業員数=1515人(24年10月末現在)