「い・ろ・は・す」の開発に携わったプロジェクトチーム。左から順に、松岡建之さん、福江晋二さん、小林麻美さん【拡大】
飲料業界では、出足では爆発的に売れても、その後に売れ行きが失速してしまうケースが多い。だが、「い・ろ・は・す」の販売ペースは落ちなかった。
600ミリリットル以下のミネラルウオーター市場でのシェアは20年の5%から、24年には約50%に急拡大し、トップブランドの座を勝ち取った。
22年7月には、愛媛県産の温州みかんエキスを添加した「い・ろ・は・す みかん」を発売。今年5月には、「みかん」に1555ミリリットルボトルを加えた。大きくしても、「絞れるボトル」は変わらない。
競合商品の追随もあり、超軽量ボトルの目新しさは徐々に薄れつつある。ただ、開発リーダーの福江さんは「常に一歩先を進みたい」として、今も、次々と新たなアイデアに取り組んでいる。(西村利也)
い・ろ・は・す(ILOHAS) 「手で簡単に絞れる(つぶせる)軽量ボトル」という新たな価値で、発売から3年半で約20億本を売り上げた。植物由来の素材を一部使った「プラントボトル」や、温州みかんエキス入りの「みかん」などの投入もあり、小型ペットボトル市場のシェアは5割を超える。