関係者によると、三井造船、川崎重工両社の取引銀行が主導する形で、経営統合を画策する動きは7~8年前からあったという。ただ、川重は一貫して「メリットがない」と消極的で、今年4月に統合交渉入りが報じられるまで統合が具体化することはなかった。
そうした中で急遽(きゅうきょ)明るみに出た統合交渉と、その後に敢行された川重のクーデター。東京-神戸の意思疎通が十分図られなかったのも一因といえそうだ。
社長レースも影?
ただ、金融関係者は川崎重工のガバナンス(企業統治)体制がしっかり働いた結果だとみる。「関西には実力のあるトップが経営を実質的に仕切る“ワンマン”経営の優良企業が少なくない。しかし、川重の場合、少数意見を押し通そうとする社長の『暴走』を止めることができたと社内外にアピールできる」というのだ。