ヘッドライトバルブの生産ライン。ガラスの中にフィラメントが設置されている=ドイツ・アーヘン【拡大】
ハロゲンバルブならフィラメントの長さの誤差はプラスマイナス0.2ミリ以下-など、工程ごとに厳しい基準が定められており、それに満たないものは商品として市場に出さない。工場は自動化が進んでいるが、ガラス加工ではバーナーの火力調整など“職人技”の部分も多いという。
日本企業も学ぶべき点多い商品力強化
自動車部品であるバルブは安全性が重視され、各国の規制への対応も必要になる。フィリップスが持つバルブ開発の長い歴史とノウハウがブランドへの信頼にもつながっている。規制当局に技術面のアドバイスをするケースもある。
これまで日本では、小糸製作所などの照明部品メーカーにバルブを納入、自動車メーカーの純正パーツとしても採用されてきた。
ジャレード氏は「成長市場のアジアに焦点を置いている。世界最大の市場である中国に加え、技術的に先行する日本市場でも勝っていきたい」と意気込む。
薄型テレビなどが苦戦する日系メーカーも、ようやく構造転換に乗り出し、パナソニックが自動車向け機器の強化に動き、ソニーは医療事業に力を入れる。
強みのある分野に経営資源をいち早く投入し、商品力の強化で生き残りを目指すフィリップス。構造改革の“先人”に日本勢は学ぶものが多いかもしれない。(田村龍彦)