有機EL照明「リビングシェープスインタラクティブミラー」について説明する有機EL事業開発マネージャーのディートマー・トーマス氏【拡大】
フィリップスは2007年、ドイツのアーヘン工場に有機EL照明の試験ラインを設置。今年に入って約52億円の投資に踏み切り、本格生産に乗り出した。トーマス氏は「量産ラインを持つことで原価低減につながり、価格競争力のある製品を市場に投入できる」と狙いを話す。
フィリップスが有機EL照明に力を入れるのは「単なる光源を超えた新しい光のプラットホームになる」(ファクトリーマネージャーのカール・スペクル氏)とみているためだ。
日本メーカーなどは有機ELテレビの開発を進めているが、フィリップスはテレビやディスプレー事業への参入を見送った。「アジアに強いメーカーがいて、参入してもメリットがないと判断した」(トーマス氏)からだ。