合弁解消の理由は利用客の低迷だ。座席の埋まり具合を示す月別の利用率は、直近でも53%台と採算ラインとされる約7割を割り込んだまま。84%に達する同じANA系のLCCピーチ・アビエーションとは対照的だ。
主要拠点に成田空港を選んだことが響いた。成田は騒音問題を抱え、夜11時以降は原則、離着陸できない。1日に何度も航空機を往復させて利益を絞り出すLCCは、“門限”に戻れなければ翌朝の初便が欠航するなどの打撃を受ける。運航ダイヤが正確な日本の空の旅に慣れた利用客が離れる一つの要因となった。
文化・慣習の違い
LCCの生命線といえるコスト削減の手法でも、両社の溝は埋まらなかった。エアアジアなど海外の一般的なLCCは、航空券販売をウェブサイトによる直販にほぼ特化している。ただ、日本では旅行会社経由の販売の比重が大きい。そこでピーチは直販にこだわらず、旅行会社15社に航空券を卸している。エアアジア・ジャパンも1月から、中堅旅行会社のビッグホリデーに航空券を卸し、3月の利用率は76%台に増えた。