ビール大手3社の経営状況【拡大】
サントリーホールディングス(HD)の中核子会社であるサントリー食品インターナショナルは3日、東証1部に上場を果たした。少子高齢化で国内市場の大きな成長が見込めない中、上場で得た資金約2900億円をM&A(企業の合併・買収)などに充てる計画だ。
目標である2020年の売上高2兆円の達成に向け、海外事業のアクセルを踏み込む構えだが、子会社だけを上場させるという“自分流”の手法に市場の厳しい視線も注がれており、曲折も予想される。
「グローバルに成長する可能性を秘めた清涼飲料市場では、確かな経営力に加え、資金調達力が不可欠と判断した」。サントリー食品の鳥井信宏社長は同日の記者会見で、改めて上場の狙いを強調。「清涼飲料の世界的リーディングカンパニーを目指す」とぶち上げた。
時価総額約9718億円
この日付いた初値は公開価格の3100円を20円上回る3120円で終値は3145円。終値に発行済み株式数をかけた時価総額は約9718億円で、2010年12月の大塚ホールディングス(HD)以来の規模となる。