アジアを攻めようと豪州の集荷力を強化した住友商事は昨年、シンガポールの製粉・食品大手プリマと豪州の冷凍パン生地事業を買収。ここで成功したビジネスモデルをアジアでも展開できるか探る。ベトナムでは韓国食品最大手と組み、小麦粉や揚げ物向けミックス粉工場を稼働させる。
アジア市場の先も見据える。三井物産は「将来の販売先になる中東やアフリカ開拓のほか、加工事業に乗り出したい」(飛鷹裕之・穀物物流部長)と次の一手を模索する。
2020年を展望すると、人口増加や経済成長を背景に食料は将来の成長分野。安定収益源としても魅力的で、各社は穀物集荷から加工による消費市場まで押さえる考えだ。(上原すみ子)