東武鉄道が6月から導入したアルミ合金で車体を軽量化した新型車両【拡大】
同社は20年度に鉄道事業のエネルギー使用量を10年度比で8%減らす方針。駅の省エネ化も進めており、冨田哲郎社長は「(電力)値上げなども踏まえ、新しい時代にマッチさせていく」と環境重視にアクセルを踏む。
私鉄では、東京メトロが銀座線で、モーターのエネルギー高効率化で1割削減した「1000系」を6月から本格導入。今年度中に同路線の38編成中、11編成を新車両に置き換える。
東武鉄道も、素材にアルミニウム合金を採用し車体を軽量化した「60000系」を、6月から埼玉県と千葉県を結ぶ野田線に投入。従来の「8000系」に比べ、電力使用量は4割減る。
関西でも、阪急電鉄が今秋7年ぶりに投入する新車両は、消費電力を既存の半分に抑えるなど、省エネ化が加速している。
川崎市など自前の火力発電所で約6割の電力をまかなうJR東日本を除き、鉄道各社は大型の自家発電設備を持たない。
電気料金の値上げで各社とも軒並みコスト増にあえぎ、11年度に128億円だった東京メトロの電力コストは今年度は178億円に増える見通し。東武鉄道グループも今年度は20億円のコスト増を見込む。
電気料金引き下げの環境整備が進まない中で、節電車両対応は加速しそうだ。(井田通人)