実際、ドコモが戦略を発表した5月半ばから約1カ月半の各メーカーの販売台数は、ソニーが83万台、サムスンが40万台に達したのに対し、シャープと富士通は7万台、パナソニックとNECは1万~1万5000台にとどまった。
「ドコモは、どのメーカーの製品も等しく売る、これまでの調達方針を昨年度から変えてきた。(ツートップにかける)広告出稿の頻度も露骨だ」(国内端末メーカー幹部)といった恨み節さえ聞こえるほど、ドコモの戦略による販売差が色濃く反映された。
このため、各メーカーは、突如の事業戦略の変更や他社との統合など事業再編が不可避の情勢となっている。
早急に対応に動き出したのはパナソニック。ドコモの今冬商戦向けの新型スマホの開発は見送る方向で、堅調な需要を見込む法人向けスマホの新製品開発などに経営資源を集中する。
携帯電話事業に関しては「(事業売却による)切り出しは考えていない」(宮部社長)というが、他メーカーから調達したスマホをパナソニックのブランド名で発売する戦略を世界市場で加速させるなどの新たな施策で立て直しを図る。