三菱電機の京都製作所構内を歩くカルガモの親子(同社提供)【拡大】
実際に野鳥が巣を作って産卵すれば、親身になって子育てまで支援する。こんな企業はまれだ。
社会をリードする三菱電機の「環境マインド」
三菱電機は、社員が「リーダー(講師)」となり、里山や自然公園での動植物観察などの「親子野外教室」を18年から毎年、無料で実施。開催は全国28地区で120回以上に達しているが、同社は野外教室のリーダーを育成するため、社内講習までやるほど力を入れる。
自然保護団体の協力で1泊2日の合宿を実施し、これまでに修了したリーダーは200人を超える。
「資源を利用する製造業だからこそ、環境意識の高い人材を育てなければならない」
カルガモを見守った京都製作所総務部総務課の濱野信幸さんはこう意気込む。三菱電機の環境マインドは他のメーカーにも影響を与えそうだ。(板東和正)
◇会社データ◇
本 社=東京都千代田区丸の内2-7-3
設 立=大正10年1月
資本金=1758億円
事業内容=電気機械器具、産業機械器具、家庭用電気機械器具などの製造・販売
従業員数=12万958人(平成25年3月31日現在)