ミズノは昨年度、市販用の競泳用水着を、男女3モデルずつ発売したが、合計の販売数は約5800枚、売上高は約40億円にとどまった。売上高は、スピードとライセンス契約していた当時の半分ほどに減ったという。
「メーカーとしては、やはり売らなければいけない。採算性を考えると、毎年という開発スパンは非常に厳しい」という。
反撃ののろし
今年は、ロンドン五輪(12年)の翌年でリオデジャネイロ五輪(16年)は4年も先のため、各メーカーは、大きなモデルチェンジを控えた。だが、ミズノは、男女各2モデルの新製品を開発し、「あえて打って出た」。
水の抵抗が少なく推進効率が良いとされる「フラット姿勢」を維持しやすくした「ミズノGS・SONIC」だ。
社員がすべての国際大会に足を運び、水着のシェアを調査。また、同社社員で、ロンドン五輪女子100メートル背泳ぎ銅メダルに輝いた寺川綾選手の意見をふんだんに取り入れるなど、工夫を凝らした。