世界の銅地金受給【拡大】
悲願「日の丸鉱山」安定確保に貢献
こんな現状を打開するため、PPCは来年、南米チリ北部のアルゼンチンとの国境付近にあるカセロネス鉱山を正式に開山する。「これこそが、われわれにとっては希望の星」と西山氏は強調する。
PPCに出資する日鉱日石金属は1905年に操業を開始。当時は国内に鉱山を持ち、銅の生産から製錬までを一貫して手がけていた。60~70年代にかけては海外でも鉱山を持っていたが、その後は製錬所としての立場にとどまっていた。
それだけにカセロネス鉱山にかける期待は大きい。PPCのほか、三井物産も出資しているが、純粋な“日の丸鉱山”であることに変わりない。90年代から他のチリ鉱山に少額出資してきたが、メジャー出資をするカセロネス鉱山は「悲願と言ってもいい」(大井氏)存在。生産から製錬までを一気通貫で行えば、鉱山側からの還元がないことを気にする必要もなくなってくる。
2015年には年間15万トン超の生産を見込む。130万トン超に上る日本の銅精鉱の総輸入量の1割超に相当し、日本の銅資源の安定確保にも大きく貢献することになる。
世界の銅需要が新興国を中心に大きく増える中、銅鉱山からの一貫生産でPPCがその存在感を増すことができるか。他の製錬会社からの注目度も高い。(兼松康)