柏崎刈羽、再稼働へ正念場 福島の汚染水深刻化 管理能力に厳しい目 (3/4ページ)

2013.10.14 05:30

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に向けた流れ

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に向けた流れ【拡大】

 こうした再建シナリオを描く東電にとって、頭痛の種は福島第1の汚染水問題だ。

 8月に汚染水を貯蔵している地上タンクから300トンとみられる高濃度汚染水漏れが発覚。今月2日には雨水を移していたタンクから汚染水が漏れ、その一部が港湾外の海に流出する事態が生じた。新たな汚染水処理設備「多核種除去設備(ALPS)」の停止といったトラブルも続いている。

 規制委の田中俊一委員長は今月7日、汚染水問題をめぐる参院経済産業委員会の閉会中審査で、柏崎刈羽の審査について、「福島の状況は、国民の納得できる程度の落ち着きのない状態だ。どういうふうに進めるかは慎重に検討させていただく」と発言。柏崎刈羽の安全審査より福島第1の汚染水問題を優先すべきだとの立場を示した。

 審査では、敷地内の活断層の有無も焦点になる。

 かつて、旧原子力安全・保安院は「活断層の判断にはデータ不足」と指摘。東電は「断層は20万年前以降動いておらず、活断層ではない」と主張するが、規制委が根拠不十分と判断すれば再調査を求められ、審査が長引く可能性もある。

仮に審査に「合格」しても、問題が解決するわけではない

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