飲食店チェーンなどの店舗でアルバイト店員らが悪ふざけの様子を撮影し、インターネットに投稿する行為が多発する中、社員教育の重要性が改めてクローズアップされている。企業側は投稿を禁じる誓約書を取ったり、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に関する研修を追加したりと、社員のモラル向上に躍起だ。だが、専門家からは「背景にあるのは会社への不満」との指摘も。会社が良くなれば、「バカッター」はなくなるのだろうか。
教育を強化
「従業員教育には定評があると思っていた。慢心があったかも」。飲食店チェーンを展開する「物語コーポレーション」(愛知県豊橋市)の広報担当者は話す。同社が運営する「丸源ラーメン門真店」(大阪府門真市)では今年8月、アルバイトの女性店員が冷凍庫で食材のソーセージをくわえた写真がSNSに投稿されたことが発覚。店舗の一時休業に追い込まれた。
同社はラーメン、焼き肉など運営する全国約260の全店舗でアルバイトを含めた社員研修を実施。食品衛生に関する基礎知識のほか、業務中の携帯電話の使用禁止、店内の写真撮影禁止など、SNSに関するルールも付け加えた内容だ。