同社は今年5月、医薬品の安全性に関わる違反を認め、米国政府に対して5億ドル(約490億円)の和解金を支払うことで合意したばかり。今回の輸入禁止措置と監視措置で再出発にいきなりつまずいた格好だ。
現地紙ヒンドゥスタン・タイムズは、関係者の話として、ランバクシーが現在1万4600人の従業員の10%を1年以内に削減する方向だと報じた。これに対し、同社は「3カ月以内だろうと1年以内だろうと人員削減は行わない」との声明を発表するなど火消しに追われた。
ランバクシーは08年に第一三共が46億ドルを投じて株式の64%を取得し、子会社化した。今年1~6月期の連結売上高は欧米の需要減や通貨安の影響などで前年同期比25%減の507億3000万ルピー(約806億円)だった。安全性への懸念を払拭して再出発を軌道に乗せられるか、同社の動向に注目が集まっている。(ニューデリー支局)