「何百回も試作を重ね、ようやく生産性を高め、安定した品質を得られるようにした」(山下氏)。
セブン&アイグループ内には250円というパンが売れるか疑問の声もあったが、今年2月、消費者に1斤350円のパンと食べ比べてもらうテストをしたところ、「7割が新開発した食パンの方を選んだ」(中村氏)。テスト結果を受け販売部門やコンビニ、スーパー各店も協力。スタートから爆発的なヒットにつながった。
「価格が高いだけではだめ。この品質をこの価格で実現したことが受け入れられた」と中村氏。10月中には、やはり手作業の工程を加えたPBのロールパン「セブンゴールド キンのロール プレーン」(1個90円)も発売する。今後も市場に新鮮な驚きを与え続けたい考えだ。(池誠二郎)