ボスポラス海峡横断トンネルの断面図【拡大】
大成の技術力が発揮されたのは、海峡を横断する海底部分約1.4キロのトンネル工事だった。「沈埋(ちんまい)トンネル工法」と呼ばれる技術を採用。海底に大きな溝を掘り、約40キロ離れた場所でつくった鉄筋コンクリート製の巨大な箱形の構造物を11個沈めてつなぎ合わせた。
ただ、ボスポラス海峡は潮の流れが速く複雑な上、水深も沈埋トンネルでは世界最深の最大約60メートル。「世界一難しい沈埋トンネル」(大成の近江秀味専務)とされる難工事だったが、トンネルは11年2月に貫通した。山内社長は「日本とトルコの持てる力を結集した結果だ」と振り返った。
新興国受注に照準
山内社長がJVの成果を強調したのは理由がある。トルコの建設会社は、地理的に近い中東や北アフリカで強いネットワークを持つ。加えて、「建設労働者の動員力が優れている」(山内社長)点も、日本のゼネコンには魅力に映った。