ボスポラス海峡横断トンネルの断面図【拡大】
このため、大成はトルコ企業と組み、近隣の国や地域での協業に動いている。代表例が、中東・カタールの新ドーハ国際空港の旅客ターミナルなどの建設工事だ。トルコの建設会社とJVを組んで、06年に着工している。
経済発展に伴い、アジアをはじめとする新興国のインフラ需要は急拡大。大成は新興国におけるインフラ関連の受注活動に注力している。
ベトナムでは11年、ハノイ郊外にあるノイバイ国際空港の第2旅客ターミナルの建設工事を受注した。地元のゼネコン最大手とJVをつくり、来年末の完成に向け工事を進めている。
今後は海外事業の収益構造の確立が課題となる。大成は08年のリーマン・ショックのあおりを受け、ドバイ(アラブ首長国連邦)で手掛けていた大型工事の収支悪化に悩んだ苦い経験がある。この数年、海外事業は赤字から脱却できていない。