だが地デジ移行後は、テレビの出荷台数の減少に直面。効果的な対策を打てないまま売り上げが低迷。22年の瀋陽を皮切りに相次いで出店した中国では、広域的な流通網を築けず今年に入って南京店と天津店を閉店。業績は25年3月期まで2期連続で減収減益に陥り、今中間期でついに最終赤字に転落した。
不振にあえぐヤマダは今期を「第3の創業期」と位置づける。6月には創業者の山田昇氏が会長から社長に返り咲き、取締役全員を降格させる“荒療治”に踏み切った。家電販売と相性のいい住宅関連事業にも着目。リフォームや注文住宅などの受注時に電化製品を売り込む事業についても、今年度上期に重点投資を実施した。
ただ、こうしたてこ入れ策が実を結ぶかは、まだ不透明だ。
利益率低下の主因となっているネット通販との価格競争は、いまだに苦戦を強いられており、抜本的な利幅上昇の青写真はまだ見えていない。今年5月に価格比較サイト「価格・com」にデータ提供を始めた際には、店舗に価格設定などの裁量権を持たせた結果「行きすぎた安売り」(岡本専務)が生じ利益率を押し下げた。今後の成長の柱とも位置づけるハウス事業も、「3年後までにある程度の数字を挙げる」(岡本専務)と、即戦力にはほど遠い。
競争の激しい家電量販業界で盟主の地位を保ち続けていけるのか。ヤマダの真価が問われている。