コクヨによると、ノートの国内市場規模は年間3億冊程度。少子化という構造的な問題があるものの、ここ数年は微増傾向が続いている。ものを書く機会は減っていると思われがちだが、実は「手書きの価値が見直されている」ことが大きな要因だという。
多様化するニーズにメーカー各社が対応し、「多品種少量生産」で高付加価値化を競っていることも大きい。コクヨはけい線や行間にドット(点)や点線を入れて文書を読みやすくしたり、図表を描きやすくしたりするなど、工夫を凝らしたノートや、書いたものをスマートフォン(高機能携帯電話)でデータ化するノートなども展開している。
「ノートにこだわりを持つ人は増えている」(コクヨ)現代。しかも高級ノートに対しては、「アベノミクスで需要がさらに高まるかもしれない」との期待も高まっているのだ。