阪急阪神ホテルズの藤本和秀社長(左)と出崎弘前社長【拡大】
グループには様々なホテルがあるが、調理場の料理スタッフは一定期間で異動があるという。あるホテルで「偽装の手口」を覚えた料理スタッフが異動によって拡散し、複数のホテルに広まっていった可能性があるといわれる。
どこの調理場でも原価率を抑えるため工夫を凝らして、安くて味も遜色ない食材の採用などにつながったが、それが「客にアピールしたいという意識が強すぎた」(阪急阪神ホテルズ)との理由で、メニューの変更をせずに放置した結果が食材偽装表示の状態を招いた。調理場の一部は偽装に気づいていたといわれるが、今回発覚するまで問題視する声は出なかったという。
崖っぷち
食材偽装表示の問題で傷ついたブランドへの信頼の回復と経営の立て直しを託されたのは、同社初のホテル事業生え抜き社長となった藤本氏とHDから派遣された会長の野崎氏。HDの若林常夫取締役は「ホテルの経験のある者が事業を、HDはコーポレートガバナンス(企業統治)を担当する」と説明する。