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【プロフィル】中島郁夫
なかじま・いくお 米スタンフォード大大学院修了。ケロッグ、バイエル、ホンダなどで技術者として働く。1997年、神戸市北区に六甲ビール醸造所を設立。「六甲ビール」の銘柄で地ビールの事業展開を続ける。70歳。兵庫県出身。
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≪イチ押し!≫
■「六甲IPA」 ビアカップで金賞受賞
創業当時からの定番商品の一つ。日本地ビール協会主催で国内やアジアから出品がある鑑評会「2012年JABC(ジャパン・アジア・ビアカップ)」で、ライトエール部門金賞を受賞した。「香り、苦み、のどごしのトータルのバランスが取れている」と評価された。
「IPA」は「インディア・ペール・エール」の略称。英国イングランドが発祥で、植民地だったインドへの輸出向けに製造された。長い輸送期間のため、防腐効果のあるホップを多く使って開発された。ホップはビールに苦みを与え、切れのある味わいを生み出す。
六甲IPAはホップの苦みとローストした麦芽の香りが特徴だが、どちらも抑えめで飲みやすく仕上げている。アルコール度数も5%と控えめ。同社は「IPAをつくっているメーカーは少ないので、ビール愛好家に喜ばれる」と手応えを感じている。