20年ぶりに市内通話も値上げとなる公衆電話【拡大】
やめたいけれど
NTTとしては「公衆電話はもうやりたくない」(幹部)のが本音だが、容易にはやめられない。総務省も「発信規制がない公衆電話は災害時には不可欠だ。高齢者の使用も多い」(総合通信基盤局)と、歯止めのない公衆電話の減少には難色を示す。
政府は来年度、競争政策全般の見直しを実施する方針で、ユニバーサルサービスのあり方では公衆電話の課題も検討される見通しだ。一方で首都直下地震の対策として、救急連絡用の公衆電話は重要性を増す。値上げを機に、公衆電話の存在意義が問い直されようとしている。(芳賀由明)