【業界展望】国内LCC、競争激化は必至 中国系参入、成田拠点組も巻き返し (3/4ページ)

2014.1.3 07:47

 日航の植木義晴社長は「LCCの事業は、少なくとも3年程度のベースで見ていくべきだ」と語り、当面は再建の行方を注視する考え。「日本市場に適応するためのヘルプを提供していきたい」とも述べ、必要に応じて再建を後押しするノウハウの伝授なども行うとしている。

 成田拠点組が苦戦する中、気を吐くのが関空を拠点とするピーチ。13年4~9月の就航率は99.8%、定時運航率は約85%と運航状況は安定しており、14年3月期決算での最終黒字化が視野に入ってきた。井上慎一最高経営責任者(CEO)は「単年度黒字になれば、(国内LCCが)事業として成立することを示せる」と意欲を燃やす。

 巧みなブランド戦略などが貢献し、潜在需要を着実に掘り起こしている。それでも井上CEOは「よく『勝ち組』といわれるが、私を含め(社内では)だれもそう思っていない」と気を引き締める。14年は那覇空港を第2の拠点空港とする方針。那覇から片道4時間程度で飛べるベトナムやタイへの就航を視野に入れている。16年3月期までに累積損失を一掃する考えだ。

価格戦略など課題、試される各社の経営手腕

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