「パンクしないタイヤ」実用化に現実味 ブリヂストン、2020年目標に (3/3ページ)

2014.1.13 07:00

 今後は耐久性実証

 次世代のタイヤに求められるのは走行性能だけではない。開発チームは環境性能にもこだわった。従来のタイヤは9割程度を燃料に再利用できるが、タイヤとして再生はできない。それに対しエアフリーは、樹脂や表面のゴムなど素材すべてをタイヤとしてリサイクルできるのが特徴だ。

 ブリヂストンは、二酸化炭素(CO2)の排出量を20年までに05年比で35%削減する目標を掲げており、エアフリーの実用化は大きな鍵を握る。

 東京モーターショーでの期待通り、乗用車に装着するのなら、耐えられる車両重量をさらに大幅に引き上げる必要がある。耐久性についても、街乗り用に作られた超小型車や原動機付きバイクなどの場合は数千キロレベルで済むが、乗用車なら数万キロレベルが要求される。今後は走行試験を積み重ね、耐久性を実証する。製品を回収、リサイクルするシステムの確立も課題だ。

 同社幹部は「どんな車種に搭載できるかも含め、15年ごろには開発の方向性を明確に打ち出したい」としている。(田辺裕晶)

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