不良債権処理も進んだほか、法人税の納付も再開していることから「ベアを検討できる段階に入った」(大手行幹部)という。労組の要求は3月にも出そろう見通し。
一方、証券業界でも、若手社員の待遇を手厚くすることで士気を高めようと、賃上げに向けた動きが浮上している。
大和証券グループ本社の賃上げ対象となるのは、20~30代の社員が中心で、グループ全体で5000人前後。引き上げ幅は消費税の引き上げ幅(3%)を少し上回る程度の見込みだ。社員1人当たりの引き上げ額は月額で5000~1万円程度となる。
野村証券は20代の若手社員を中心とした「初級職」と「業務職」の計3800人と「一般事務補助」(身体障害者)の180人が対象。月額2%程度で、賃上げ総額は年間約3億円を見込んでいる。
2社の動きに関連し、日本証券業協会の稲野和利会長は「一時報酬かベアかは別にして、証券界が雇用者報酬の引き上げに向けて動いていけば、それにこしたことはない」と評価する。