福島第1原発の除染費用など国の支援を拡充した総合特別事業計画の認定を受けた東京電力。新会長に就任する数土文夫取締役(左)のもと、再建を目指す(コラージュ、写真は代表撮影)【拡大】
これにより、東電に対する原子力損害賠償支援機構(原賠機構)の無利子融資の上限を9兆円に拡大▽政府が保有する東電株の売却益を除染費用(2.5兆円程度)にあてる▽中間貯蔵施設の建設費(1.1兆円程度)は電源開発促進税を投入する-など国の支援が拡大し、東電の負担は軽減された。
新計画が政府に認定された今月15日の会見で、4月1日に新会長に就任する社外取締役の数土文夫・JFEホールディングス相談役は感謝の言葉を述べた。
「国は2歩、3歩も前に出た。敬意を表する」
「優秀な人材が流出」
新計画で東電は、廃炉と賠償に専念できる態勢が整った。だが、その代償として、身を切るような厳しい施策も盛り込まれた。
グループ全体で希望退職者2000人を募るほか、震災時に50歳以上だった500人の管理職は役職を外して福島専任とし、賠償業務にあたらせるなどの施策だ。東電幹部は「福島事故前に東電を戻そうとする守旧派を一掃するのが狙い」と説明した。だが、社内では「優秀な人材がますます流出しかねない」(中堅社員)との懸念も強い。