福島第1原発の除染費用など国の支援を拡充した総合特別事業計画の認定を受けた東京電力。新会長に就任する数土文夫取締役(左)のもと、再建を目指す(コラージュ、写真は代表撮影)【拡大】
数土氏は「失った信頼をこの3年で取り戻さなければならない」と宣言し、2030年代前半の脱国有化を目指すが、経営再建に欠かせない柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働は不透明だ。新潟県の泉田裕彦知事は新計画を「株主責任も貸し手責任も棚上げされた『モラルハザード』の計画だ」と激しく非難し、再稼働に対しても慎重な姿勢を崩していない。
新計画は柏崎刈羽4基を26年度内に再稼働し、燃料費を年4000億~5000億円減らすと想定している。しかし再稼働が大幅に遅れれば、東電は電気料金の最大10%の値上げが必要だとしている。福島事故対策への国費投入に加え、相次ぐ値上げで消費者の「東電離れ」が進む懸念も残る。(宇野貴文)