三菱化学の膜分離技術を使い旨味成分とアルコール成分を濃縮した西野金陵の新ジャンル酒「琥珀露」=5日、東京都千代田区(西村利也撮影)【拡大】
香川の地酒メーカー、西野金陵(香川県琴平町)は5日、三菱化学と同社傘下の三菱化学エンジニアリングが持つ膜分離技術を活用し、うま味やアルコール成分を濃縮した新しいお酒「琥珀露(こはくつゆ)」を4月1日に販売開始すると発表した。
琥珀露の原料は同社の純米大吟醸「大瀬戸の花嫁」。液体中の物質の濾過(ろか)や濃縮などの分離操作に使う三菱化学のゼオライト膜と、三菱化学エンジニアリングの脱水装置を活用することで、原料から水分子だけを取り除き、アルコール成分とアミノ酸などのうま味を濃縮させることに成功した。
当面は年間1000本の販売を目指すが、販売状況によっては増産や販売チャンネルを拡大する方針。価格は300ミリリットルで5000円(税別)で、西野金陵のホームページなどで注文を受ける。